今日から私、キケンでクールな彼に溺愛されます。


……そっか。

そうなんだ。



恋愛未経験の私には考える術もなくただのキスかと思ってたけど、あのキスにはちゃんとした理由があったんだ……。



『え?じゃあさ、え?!えーっ?!』



沙良ちゃんは1人でなにかを考えて1人で驚きだした。



『暁も、みゅーのことが好きってこと?!』



さすが沙良ちゃん……。

私が話さなくても、結論を導き出してくれた。



『告白されたのっ?!』

『告白……というか、好き、とは言われたんだけど……』

『言われたんだけどなになにっ?!』

『まだ、るいさんとは別れられてないみたいで、もうちょっと待っててくれって言われたの』

『……そっか……』



明らかにテンションが下がる沙良ちゃんに、なにか安心させる言葉を言ってあげたいと瞬時に思った。



『でもね、暁が真面目なことも知ってるから、私は信じて待ってるんだ。両思いなんて夢のまた夢だったのに、こうして暁も私のことを好きだって言ってくれたことは、素直に嬉しかったの』



私の正直な気持ちを沙良ちゃんに伝えた。



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