レンタル彼氏 Ⅱ【完結】
いつの間にか、俺の手は寒くもないのに震えていた。
「………殺した………」
ぽつりと、呟く。
それと一緒にぼろぼろ、涙が零れ落ちる。
悲愴感に打ち拉がれる俺を、急に美佳が強く抱き締めた。
あたたかな、人の温もり。
それがまた俺を苦しめる。
「…わかった、大丈夫。
もう、大丈夫だから」
何が大丈夫なのか。
何で大丈夫なのか。
美佳は呪文のように、何度も何度も“大丈夫”と言い聞かせるように呟いた。
それは、俺というよりも美佳自身に言い聞かせるようだった。
その日は美佳の腕に抱かれながら、ずっと泣き続けた。
そのまま、泣き疲れて俺は美佳の膝の上で眠った。
俺は。
まだ、15だった。
「………殺した………」
ぽつりと、呟く。
それと一緒にぼろぼろ、涙が零れ落ちる。
悲愴感に打ち拉がれる俺を、急に美佳が強く抱き締めた。
あたたかな、人の温もり。
それがまた俺を苦しめる。
「…わかった、大丈夫。
もう、大丈夫だから」
何が大丈夫なのか。
何で大丈夫なのか。
美佳は呪文のように、何度も何度も“大丈夫”と言い聞かせるように呟いた。
それは、俺というよりも美佳自身に言い聞かせるようだった。
その日は美佳の腕に抱かれながら、ずっと泣き続けた。
そのまま、泣き疲れて俺は美佳の膝の上で眠った。
俺は。
まだ、15だった。