レンタル彼氏 Ⅱ【完結】
それから俺はまた、たんぽぽ院で過ごした。
夕飯の買い出しに行くのは決まって、俺の役目になった。
それからバイトもした。
お金がなくなった俺は、鈴恵さんの負担になりたくなくてコンビニで働いた。
そのお金を貯めて、バイクを買うと決めて。
昔なら、ぽんと現金一括で出せた。
価値なんかわからなくなっていた。
今、働いてひしひしとお金の有り難みがわかる。
あんな、どぶ底に捨てるような真似ばかり。
もう、二度としない。
俺は、もう、普通に生きるんだ。
独りで死んだって、もういい。
それでもいいから、普通に生きたい。
それから美佳のメールに気付いたのは、俺がたんぽぽ院に来て一ヶ月もした後だった。
自分の部屋の片付けをしていた時、あの日着ていた上着が目に入った。
久しぶりに触る。
………そういえば、携帯入れっぱなしだ。
すっかり携帯の存在を忘れていた俺はポケットを探る。
と。
出てきたのは、携帯ではなくて。
夕飯の買い出しに行くのは決まって、俺の役目になった。
それからバイトもした。
お金がなくなった俺は、鈴恵さんの負担になりたくなくてコンビニで働いた。
そのお金を貯めて、バイクを買うと決めて。
昔なら、ぽんと現金一括で出せた。
価値なんかわからなくなっていた。
今、働いてひしひしとお金の有り難みがわかる。
あんな、どぶ底に捨てるような真似ばかり。
もう、二度としない。
俺は、もう、普通に生きるんだ。
独りで死んだって、もういい。
それでもいいから、普通に生きたい。
それから美佳のメールに気付いたのは、俺がたんぽぽ院に来て一ヶ月もした後だった。
自分の部屋の片付けをしていた時、あの日着ていた上着が目に入った。
久しぶりに触る。
………そういえば、携帯入れっぱなしだ。
すっかり携帯の存在を忘れていた俺はポケットを探る。
と。
出てきたのは、携帯ではなくて。