レンタル彼氏 Ⅱ【完結】
ねえ、伊織。

罪は償わないと、自分に戻ってくるんだよ。


言わなくても。
きっと、伊織は痛いほどわかってると思うけど。



それから、私は半年ほど補導院に入っていた。

だらけきった生活から、規則正しい生活にするのは思っていたよりも大変だった。


年々、補導院に入る人数は減っていたみたいで想像していたよりいざこざはなかったように思う。

色々な方法で、逃げることも出来たはず。

社長がきっと、そう色々証言してくれてたかもしれない。



だけど、私は逃げる気なんてなかった。


実際、私もレンタル彼女をやめたいと思っていたからだ。


伊織には申し訳ないけど、都合いいと思ってしまったのも事実。
そんなことを考えてしまう時点で、私は酷い姉かもね、伊織。


働きたくないのに、やめられなかったのはやっぱり給料がよかったから。

買い物依存症の私は、お金が必要だった。



真面目にしていたお陰かわからないけど、私は半年ほどで簡単にあっさりと出ることが出来た。

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