レンタル彼氏 Ⅱ【完結】
二人で新作のケーキとパフェを食べて、ファミレスを後にした。
さりげなく、聖は会計をしてくれる。
出し方がスマートで、慣れてるなあと思ってしまう。
まあ、この見た目だから当たり前なんだろうけど。
「ごちそうさま」
「え?あ、いーよ、男が出すもんじゃない?」
「ふふ、優しーよね、聖」
「惚れた?」
「はは、ない」
「ちぇっ」
「あははは」
それから聖はこれからバイトがあるから、私とは反対方向に向かおうとした。
歩きだす前に私をじっと見つめて。
「送ってあげらんなくてごめんね、気を付けてね!
じゃあ、またっ」
そう言って、笑顔を残して走って行った。
時計を見ると、もう十時になりそうだ。
………これ、時間ギリギリじゃないの?
…………はあ、いいのに。
私との約束なんかよりバイト優先してくれたらいいのに。
だけど、聖の気持ちが嬉しくないと言えば嘘になる。
尚子がいないから、きっと一緒にいてくれたことぐらい、私はもうわかる。
いつまでも鈍いわけじゃない。
さりげなく、聖は会計をしてくれる。
出し方がスマートで、慣れてるなあと思ってしまう。
まあ、この見た目だから当たり前なんだろうけど。
「ごちそうさま」
「え?あ、いーよ、男が出すもんじゃない?」
「ふふ、優しーよね、聖」
「惚れた?」
「はは、ない」
「ちぇっ」
「あははは」
それから聖はこれからバイトがあるから、私とは反対方向に向かおうとした。
歩きだす前に私をじっと見つめて。
「送ってあげらんなくてごめんね、気を付けてね!
じゃあ、またっ」
そう言って、笑顔を残して走って行った。
時計を見ると、もう十時になりそうだ。
………これ、時間ギリギリじゃないの?
…………はあ、いいのに。
私との約束なんかよりバイト優先してくれたらいいのに。
だけど、聖の気持ちが嬉しくないと言えば嘘になる。
尚子がいないから、きっと一緒にいてくれたことぐらい、私はもうわかる。
いつまでも鈍いわけじゃない。