梶山書店物語〈壱〉
何の事だ?と考えて昨日の事か。

「あれは無理矢理連れていかれたんです。あんなのは嫌いですから」

「そなの?いや、でも女の子達は奥村くんに熱視線送ってたぞ」

昨日の飲み会だって嫌々連れて行かれて腹が立っているのに能天気な発言するから店長の腰に手をまわして近距離まで顔を近付ける。

「大丈夫ですよ。
俺は店長一筋なんで安心して下さい」

「い、意味がわからん!
誤解されるからやめろ」

「本当に素直じゃないな。
いつもなら喜ぶのに」

「喜ぶか!!!
てか、されてないわ!!」



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