二人の王子さま
歩いて馬を休ませている所まで歩いて行く。
さっきまで気にしなかったけど、
あたし遊馬さんと手、繋いでる。
大きくて温かい遊馬さんの手。
なんだか安心してしまう。
「どうした?」
「う、ううん!何でもない!」
恥ずかしくてそんなこと言えないけどね・・・
「今日は収穫はなかったが、楽しかったか?」
「うん!とっても。瑠璃の国はいい所ね」
笑いながらそう言うと、遊馬さんも微笑んだ。
「そう言ってもらえたら父上も喜ぶ」
手を繋いだまま、町の入口まで戻った。