愛のうた。
なんだかんだ言ってるうち、定期テストも終り、季節は冬。

私は制服の上にPコートをはおり、マフラーをきつく巻く。


外へ出ると吐く息が白くなる。


「うわ、寒・・・」


てか、ヤバ!遅れるよ~


私は学校へと急ぐ。


「沙知~おはよー」

「ナナ、おはよう」


ナナの隣にはノゾム君がいて、2人は旅行誌を見ている。


「沙知、覚えてる?旅行の事」

「あ、うん。結構お金、貯めたんだ」

「それでね。ノゾムと旅館探して、温泉付きで夜の食事込みでこんなに安くて、

さらに半額だからすごいでしょ?」


ナナが旅行誌の旅館を指差す。

「ここの旅館、隣県だから近いし、負担ないでしょ?」

「そうだね、すごいよ。」


「もうあたしもノゾムも、沙知もお金大丈夫だから、ってシュン委員会でいないや」

「後で聞いてみるよ」


朝のHRが終わるとシュンの席に行く。

「沙知、朝一緒に行けなくてごめんな。委員会の打ち合わせで」

「大丈夫だよ。シュンってお金貯まった?」

「あー旅行ね。バイト代入ったし多分大丈夫」

「分かった!」

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