欠点に願いを
学校を出た俺と雄一は、ファミレスに直行する。
有り難くない事に、この町にはラーメン屋が存在しない。
よって、ラーメンを喰う為には中華系ファミレスに来るしか無い。
「……で、用事は何?」
注文したラーメンを待ってる間に、俺は雄一に質問してみた。
雄一は「んー? 何ー?」とごまかし、逃げるように立ち上がった。
自分から呼んだくせに。何だコイツ。
暫くして戻ってきた雄一は、オレンジジュースを二つ持って戻ってきた。
どうやらドリンクバーに行ってたらしい。
チョイスがオレンジジュース……俺達はガキか。
「はい、どうぞ」
笑顔でオレンジジュースを差し出す雄一。
取り敢えず、俺はオレンジジュースを受け取る事にする。
「サンキュ。……で、用事は何?」
「……オマエさ、今日は、見れた?」
「何を?」
勿体ぶらないで欲しい。
「他の奴らの目だよ」
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