欠点に願いを






「聴いた聴いた。あれ、何なの? ジュテーム……?」

「Je t'aime encore. Donc, je ne vais pas.」

「そうそれ! そう発音するのかぁ。あれ何語?」

「フランス語ですよ」

「フランス語!?」


何でココがフランス語話せるの?
雄一を見ると、ニヤニヤ笑ったままだった。


「……ココって、フランス人なの?」


雄一が爆笑する。
そんなに面白いなら、笑ってないで正解を教えて欲しい。


「国籍は日本です。日本人とフランス人のクォーターです」


そうだったのか、知らなかった。
ココの目がメチャクチャ綺麗なのも、それなら納得がいく。
肌も白いし。


「雄ちゃん、浩太先輩に教えてなかったの?」

「だって必要無いし」


そういや、ココと雄一がやたら仲良しなのは何でだ?


「なぁ、何回も聞いてる気ぃするけど。ココと雄一って付き合ってるの?」

「まさか」

「周りが許しても、法律が許してくれないですよ」

「はい?」


周りが許しても、法律が許してくれない?
どういう事だ?


「だって雄ちゃん、小父さんですから」

「おじさん?」

「そう、血の繋がりの薄い、小父と姪なの。俺とココは」






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