欠点に願いを





「…いわゆる親戚?」

「系図上はそうなります」

「確実に六親等よりも血ぃ薄いけどね」


雄一の話によると、雄一には母親の違う歳の離れた姉がいるらしい。
そのお姉さんの娘が、ココだそうだ。
ちなみに、ココのお父さんが日本人とフランス人のハーフらしい。


「知らなかった…。まぁ、確かに小父と姪の結婚は、日本では禁じられてるからね」

「雄ちゃん、浩太先輩に言ってなかったの?」

「うん。だって、浩太が焼き餅焼いてるの見るの、面白かったし」


雄一め、薄情な。
……って、そうだよ! 雄一、今「焼き餅」とか言ったっしょ!?
それ言っちゃ、俺がココを好きなのがバレちゃうじゃん!
それ、俺の口から言わなきゃ駄目だろーが!
雄一を追っ払わなくては!


「……雄一、あっち行って」

「え、何で?」

「雄一に聞かれたくない話をしたいから」


何だコレ。
告白すると思ったら、ドキドキが止まらなくなってきた。
本番はこれからなのに。


「分かった。まあ、俺は他の部員も労わなきゃだし」


そう言って、雄一は離れて行った。


「…で、ココ。聞いて欲しい事があるんだけど」






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