引っ込み思案な恋心。-3rd~final~





あかねちゃんと倉本くんが別れてから1か月が経った。





私も時々あかねちゃんと一緒に登校することがあるけど、あの時に比べたらあかねちゃんはかなり元気を取り戻したと思う。





いつもの明るい笑顔も出るようになったし。





だけど…、この中では私しか二人が別れた事情を知らないんだよね。





だから余計に、笑顔を見てるこっちの方が切なくなってくる。






「そーいや、ななっぺは受験勉強どーすんだろーね?」



「まだ合唱の活動残ってるみたいだから、引退してからじゃないかなー?もちろん安森先輩に教えてもらうんでしょ」



「合唱部大変だねぇー。でも安森先輩いるなら大丈夫かぁ。ラブラブだよね〜、相変わらず♪」






あかねちゃんとあゆが話しながら教室へと向かう階段を上り始めて、私と映美佳も二人の後ろをついていく形で階段を上った。






「あかねちゃん、あんまり引きずらなかったみたいに見えるけど…、逆に怖いと思わない?」






隣を歩く映美佳に小声でそう聞かれて、私も「うんうん」とうなずいた。






「私も。元気になったのが早過ぎるかな…とは思ってたよ」



「だよねー。教室でもななっぺの彼氏の話とか、私にも『好きな人でも作りなよ』とか言ってくるからさ。何考えてるのかホントに分からなくなってきたな…」






もしかしたら…、あかねちゃんは心の中でまだ引きずってるんじゃないかな?





無意識に吹っ切ろうと思っていて、敢えて恋バナをしてる…ってことも考えられるし。





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