引っ込み思案な恋心。-3rd~final~





「あの…、あゆ。あかねちゃん、学校に行きづらいから休んでるのかな?」



「え?…あっ、そうだった。あかねちゃんの話をしにきたのに、脱線しちゃった。映美佳の話だとそーじゃないかって。この前ななっぺともケンカしちゃって、その翌日から休んでるらしーよ」



「荒れてんなー、馬場は。その情熱を応援合戦に回せよな」



「アンタは応援合戦しか頭にないわけ!?瀬川!」






…そう。



拓は3年生が毎年体育祭でやってる応援合戦の方にかなり気合いを入れているみたい。





自分の出場する種目の練習はもちろんやるけど、走るだけの競技ばかりだから退屈だとか言って、自らうちのクラスの応援団長に立候補していた。





そして応援団長になるやいなや、クラス全体を仕切り始めて、今やうちのクラスは個々の競技うんぬんよりも応援合戦の方に力を入れ始めていた。





まあ確かに応援合戦もクラス別の団体競技になるから、他の学年や先生達の評価が良ければかなりの点数が加算されるし、力を入れる方向性は間違ってないんだけどね。






…でも私長縄初めてだから、もうちょっと練習したいんだけど…、個人的には。







「あっ、多田さーん!こんな所にいた。団体競技の練習ない人は、応援合戦のうちわ作りだってー」



「え!?マジで?行く行く!ちょっと待って〜」






あゆは同じ5組の女子に呼ばれて、一瞬その子と一緒に立ち去る素振りを見せたけど、急に止まってこっちに振り向いてきた。






「なんか映美佳のメールにはあかねちゃん少し答えてるみたいだから、それ期待するしかないよ。体育祭までには立ち直るといいけど」



「馬場も意外にメンタル弱いよな〜。マサなんてフツーに学校生活こなしてるぜ?」



「みんなが倉本くんみたいにはなれないよ…」



「柚の言う通り!まあうちらは遠くから見守ろ。じゃーねー!」





< 181 / 281 >

この作品をシェア

pagetop