この世界の片隅で
死神と私



5月11日、地元の葬儀場

今日ここで私のお通夜が行われてる


同じ学校、同じクラス、同じ制服を着た仲良くもない奴らが続々と式場に入ってくる



『ねー自殺らしいよ。まぁ、ぶっちゃけそんなに驚かないよね』


『うん。だってリスカみたいな跡あったじゃん?』



『なんか聞いた話ではためらいもなく道路に飛び出して行ったらしいよ。まじ怖い』


『ってか死ぬなら人に迷惑かからない所でやれよって感じ』



今どきの奴らなんて大体こんなもの


誰かが死んでも関わりのない人なら関係ないし

死ねとか簡単に言える


それでこんな私のお通夜の帰りにカラオケとか行けちゃう


世の中大体こんなもんなんだよ




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