のたお印の短編集
神の使い×魔界の使者
曇天の空。

稲光が時折暗雲の隙間で閃き、地の底からの呻き声のように雷鳴を轟かせる。

荒廃した大地。

かつては天にも届こうかという高層建築物が、今では灰色の廃墟と化して傾いている。

傲慢な人間達の作り上げた、神への挑戦か。

しかし、創造主に挑もうなどという驕った考えは、やはり傲慢でしかなく。

結果人間は土塊となり、この大地から一人残らず消えていなくなった。

< 131 / 210 >

この作品のキーワード

この作品をシェア

pagetop