愛をくれた神様

翌日も、その翌日も、そうじの時間に、チリトリガーは登場した。


私は、遊んでいる彼が先生に見つかったりしないよう、ちらちら周りを見張り、その子のぶんも、水をくみ、ぞうきんがけをし、ほうきをはわき倍、仕事をしなければならなかった。


だが、私はそれを苦とも何とも思わなかった。


家に帰っても何もする事はなかったし、それに、彼が私だけに秘密の遊びを打ち明けて、心を許して横で遊んでいるのが嬉しかった。


 かといって、一緒になって遊んだりはせなかったが、2人きりの時間が楽しくて、毎日そうじの時間がたのしみだった。


私は、陰口が趣味なような、女子だけの友達関係に疲れていたのだった。


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