お前が好きなのは俺だろ?




「大丈夫?」



……え



「気分でも悪い?」



「……」



「病院に行く?」



言葉を失うというのは、こういうことなんだと初めてわかった……



何も発することができないほどの美形が目の前にいる。



「あの……本当に大丈夫?」



あっ!




「だ、大丈夫です!!すみません!!」




ボケーと眺めていた自分にハッとして、急いで立ち上がった。



「痛っ……」



右ひざに痛みを感じて、つい言葉を漏らした。



「あっ、ケガしてる。これ使って」



そう言って差し出された、きれいなブルーのハンカチ。



お……王子様だ――!!



< 10 / 424 >

この作品をシェア

pagetop