お前が好きなのは俺だろ?
「ん?」
「い、いえ……。大丈夫です。そんなきれいなハンカチを貸していただくなんて……」
「いいよ。気にしないで?」
「で、でも……」
王子様の手に握られている柔らかそうなハンカチ。
そんなきれいなハンカチを汚すのは……
――ピタッ
「ひゃぁ!!」
右ひざに感じた違和感。
「な、何を!!」
「ん―。けっこう擦りむいてるね……。後で保健室に行こう」
「そ、そうじゃなくてっ……」
あたしのひざをあの綺麗なハンカチでそっと押えている王子様。
かがんでいるその姿に、胸が高鳴る。
ドキドキなんてそんな可愛いものじゃない。