お前が好きなのは俺だろ?
「……ん?」
うちの玄関にある、見慣れない靴。
しかも男モノ。
うちの両親はあたしが小さい頃に離婚していて、あたしはお母さんと2人暮らし。
そんな我が家に、見慣れない男物の靴……
なんで……?
そう思って、ただジッと靴を見ていると……
――ガチャ
「み―ちゃん。お帰り♪」
リビングのドアを開けて出てきたお母さん。
ちなみにみ―ちゃんとはあたしのこと。
お母さんは昔からあたしのことをそう呼んでいる。
「珍しいね。お母さんが早く帰ってこれるのって」
お母さんは秘書をしていて、多忙な毎日を過ごしているから、こんなに早く帰ってくるのは珍しい。