お前が好きなのは俺だろ?
「どうしたの?みーちゃん。顔色が悪いわよ?」
「えっ……、だ、大丈夫」
きっと未来も『本当の家族』とい言葉に、自分たちの状況を改めて理解したんだろう。
そう。
俺たちは、超えてはいけない一線を昨日超えてしまった。
俺も未来もそれなりの覚悟はしていたけど、やっぱり未来は少なからず親に罪悪感でもあるのかもな……
「未来ちゃん、今日は僕と一緒に学校行こうか?」
「……え」
「おお!そうだな!未来ちゃんの体調も心配だしな」
父さんのそう言う意見もあり、初めて2人で一緒に家を出た。
「……」
家を出て、無言の未来。
――ギュッ
「え……」
そんな未来の手を、そっと握った。