隣の席のオオカミ!【完】
私は驚いてると、葉山君が口を開いた。


「その女をつけてたんだよ。そしたら、テメェらに会ったっつーことだ」

つ、つけられてたの!?

全然、気づかなかった。


さっきまでしゃべっていた男の子が、笑い出す。


「その女が好きなのかよ?」

「あぁ? テメェに言う必要ねェよ」

「なら、別にオレらが何しよーといーだろ」

「オレは女を泣かす趣味はねェし、泣かすテメェらの気が知れねェよ」

相手は葉山君をしばらく睨んだ。
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