家族☆ごっこ★
「だから…俺がその傷を一緒に癒してあげるから
先輩のことは…あきらめて……。」

一緒に?

「先輩にはその子と結ばれてほしいんだ。
それが…一番いい方法だと思う……。
その子が早くそれに気づいてくれたら…俺も……
新しい恋ができるんだけどな。」

よくわかんないけど…
柴田……ふざけんなよ……。
光がこんなに切ないなんて 許せない…。

私は光を抱きしめ返した。

「なんかよくわかんないけど…光も
辛いんだよね…。」

「え?俺?」

「一緒に…一緒に傷癒そう……。
私も光を支えてあげる。
早く新しい恋が……普通の恋ができるように……
一緒に頑張ろうよ。」


「わかってくれたんだ?ごめんな。
辛いこと言って……。
俺も琴子を支えるから……お互い普通の恋をしよ。


「うん。もうなんでもいいから……。
光が 辛そうなのは見たくない。」


「俺?辛そう?自分ではもう終わった話なんだけどな。」

「どうでもいいよ。
私が光を守るから・・・・・。」


「あはは……それ俺の台詞…。」

光が笑うと 私も嬉しい・・・・・・。
光が柴田を忘れられるように…私は
全身全霊で 光を愛していくから……。
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