家族☆ごっこ★

「光？もう考えないで。」

「琴子…。」

ドキドキした。光に私の気持ちが
届いたような緊張感が走る。

「先輩は……他に好きな人がいるよ。」

だから…違うったら……。
期待感大だったのに　また突き落とされる。

「先輩は……多分その子しか愛せないし……
その子も気がついてないだけで…先輩を求めてるんだ。
だから…琴子が傷つくだけだから　先輩には
これ以上夢中にならない方がいい。」

ん？先輩の相手は光じゃない？

じゃあ・・・さっきのピエロの話は・・・
先輩に片想いしてる光の話？


「じゃあどうして私に近づくの？」

「それはさ　琴子が間違いなくいい女だからだよ。」

「はぁ？ありえない。」

「琴子は気づいてないんだって…。
先輩もさ　きっと恋が報われずに…葛藤してるんだと思う。
あの人　不器用だからさ。
あの行動が距離を作るってこと…わかってて
だけど…やってしまうっていうのが
あの人の欠点かな。」

光の表情がとても優しくなった。
光が恋してるのは　間違いなく先輩で…
だけどその恋は　報われない恋で……


柴田…許せない…私はメラメラ燃えたぎってきた。