ありきたりな"恋"
「はい、座って。」
案内されたのは化学研究室。
先生は化学の先生でいつもここにいる。
「仕事、ありがとう。助かったー」
「……はい。」
先生と2人きりになれて
嬉しいのに、沢山話したいのに
素直になれない。
いつまでも怒ってても
先生を困らせてはいけないと思い
私は意を決して口を開いた。
「……先生…ごめんなさい…。」
「ん。別にいいよ。何に対して怒ってたのか気になるけどね。」
私はホントのことを言おうか
迷ったが、やめた。