気ままな日常


6月。
私は高校1年生になって
2ヶ月がたった。

今年の夏は例年よりも
暑いとニュースのお姉さん
が言っていたけど
それはまんまと大当たり。

今日の気温は40度を
越える暑さで
私、神谷 夏は
あまりの暑さに苛立って
いるわけだ。



「はぁー。次って体育?」

「そうよ。」

「暑いじゃん。」

「だから今でアイス食べて体を冷やしてるんじゃん。」

「・・・・・」

そこまで頭が回らなかった。

元々、涼子が
アイスを食べようとか
言い出したのだ。
私にはその作戦を
見抜くことができなかった。



体育は私にとって苦痛
でしかない授業。
バレーやバスケとなると
余計苦しくなるのだ。

なぜって?


私が臆病者だからだ。


人が怖いんだよ。


私が何かやるたびに
周りからコソコソ聞こえる。
悪口かな?とか思うたびに
どんどん人間不信に
なっていった。


「夏。体育行くわよ?」

「あ、う、うん。」

「今日はバレーなんだって・・・」

「・・・がんばる。」

「えぇ。そうね。私がいるし、大丈夫」

「うん。頼りにしてる」

「ふふっ。一緒にいるから大丈夫」

涼子はいつも私を気遣ってくれているけど、正直いうと
いつ突き放されるか怖い。


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