俺様アイドルの甘いキス




私と緑川は夜道を歩きながら、他愛もない話をした。




もう少しで私の家へと着く。




「赤城」




緑川は急に真剣な声色になる。




「…なに?」




私は緑川を見つめる。




「学祭の最終日、良かったら一緒にまわってくれないか?」




えっ…いっしょに…?




「無理ならいい。でも少し考えといて」




気が付くと、もう私の家の前まで来ていた。




「じゃあ、またな」




いつもの爽やかな笑顔を向け、もと来た道をたどっていく。




「…………………………っ!」




突然の申し込みに言葉が出せず、私はその場で立ち尽くしていた。




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