エゴイストよ、赦せ
 



身体が痙攣しているかのようだった。

震えが止まらない。

激しい動悸に襲われている。

僕はベッドの上で上半身を起こしていた。


「ローサが! ローサが!」


僕は喚いていて。


誰かに抱きしめられていた。


僕の目から溢れ出た冷たいものが、頬を伝い流れ落ちていく。


頭に残るのは冷たい笑い声。

その声に雑じって、「大丈夫だから! 大丈夫だから!」としきりに繰り返す声が聴こえていた。

誰だ?


「大丈夫、ここにいるから!」


ここに居る? 誰が? 


「あたしはここにいるから!」


ようやく、それがローサの声だと気づく。


ローサはここに居る?


「大丈夫、大丈夫。ゆっくり息を吸って、はい、吐いて」


言われるままに何度も繰り返して、僕の呼吸は少し楽になる。


部屋は薄暗いが、真っ暗ではない。

カーテンが太陽の光を遮断しているだけだ。
 

音が聴こえる。

僕の音と、それから彼女の音が。
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