お嬢様と執事。~桜の奇跡~
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さっきからものすごく視線を
感じる
「……」
赤信号で止まっていたら
道行く人が必ず桜達が乗って
いる車――リムジン
を振り返って見てきた
「はぁ……」
『桜様、どうかなさいましたか?』
「ねぇ、この車どこかに停めてきてよ
私はそこら辺にいるから」
『桜様!?』
止める彼の言葉を無視して
青信号になった時に私は
車から降りた
じろじろ見られるのは好き
じゃない
この時の私はその事しか
頭になかった