F組探究部
十一歩目




蝉の鳴き声が響いてきた頃、F組はグラウンドにいた。
今は体育の授業の真っ最中、皆でリレーをしていた。
2つにわかれて行うがチームわけが面倒なので森谷のあみだくじで決めた。
鈴神・杉崎・千葉・藤本・浅井チームと森谷・優木・和島・折原チームとなった。
リレーといってもグラウンドでやるので距離は短いが浅井にとっては長いので浅井だけ特別に半分の長さになった。




浅「短いけど長い…、」
千「矛盾してるww」
鈴「大丈夫だぜっ俺達が差をつけるから」
藤「安心しろよっ!!」
杉「うん…」
浅「ありがとう」
鈴「しゃー始めっか!!」
「「おうっ!!」」




体育教師が手を挙げる第一走者は鈴神と優木だ。
2人共運動専門なのでそれはそれは速いこと。
その後も2チームの争いはヒートアップしたがなかなか勝負がつかない。
しかしアンカー前の杉崎とアンカーの森谷の戦い(?)で動きがあった。




森「うおぉおお!!」
杉「お先…」
森「何っ!?」




軽々と森谷を抜きアンカーの浅井に近付いてきた。

森谷との差も開き浅井へとバトンがパスされた。




杉「頑張って」
浅「うん!!」




走った後なのに爽やかな杉崎。
そんな彼をみて浅井は不思議でならなかった。
しかし彼女にもそんな考える余裕はない。
ゴール手前、後少しこれならいけると思いもっと勢いをつけたが…、




浅「(これならいけっ)うわぁっ!!」
「「浅井っ!?」」





ズシャアァアアア





浅井は落ちていた石につまずき派手に転んだ。
しかもゴール手前で。
心配で走ってきた森谷が手を貸してくれた。




< 154 / 241 >

この作品のキーワード

この作品をシェア

pagetop