告白タイム

終了



「ん?お前何か言ったか?」


「なにも。北棟2階、女子トイレまで」



訝しく眉毛を釣り上げる男子達に、私は軽く流して場所だけ相手に伝える。




パタン、小さな音を奏でて閉じた携帯を、ポケットの中に戻した。




「本当に葛原来るんだろうな?」



「来るよ」



ただ…



「親友を裏切るなんて本当に酷いのはお前じゃね?」



「知恵美ちゃんは、来ないけど」




「……は?」



意味が分からない、と言った顔の男子達に、私はニッコリと笑顔を返す。




あのプリクラに負けないくらい、ニッコリと。




パタパタパタ…




やがて、廊下から小さい足音が聞こえ始める。




バタバタバタ…



それは大きな足音になって、



「おまっ、ふざけんな…」


「亜子!!!」



バタンッ




私を助けてくれるんだ。



< 28 / 42 >

この作品をシェア

pagetop