告白タイム
終了
「ん?お前何か言ったか?」
「なにも。北棟2階、女子トイレまで」
訝しく眉毛を釣り上げる男子達に、私は軽く流して場所だけ相手に伝える。
パタン、小さな音を奏でて閉じた携帯を、ポケットの中に戻した。
「本当に葛原来るんだろうな?」
「来るよ」
ただ…
「親友を裏切るなんて本当に酷いのはお前じゃね?」
「知恵美ちゃんは、来ないけど」
「……は?」
意味が分からない、と言った顔の男子達に、私はニッコリと笑顔を返す。
あのプリクラに負けないくらい、ニッコリと。
パタパタパタ…
やがて、廊下から小さい足音が聞こえ始める。
バタバタバタ…
それは大きな足音になって、
「おまっ、ふざけんな…」
「亜子!!!」
バタンッ
私を助けてくれるんだ。