ミルキーはあなたの味<短編>
涙目のままの私は、その足音の聞こえる方を見つめる。



視界に飛び込んできたのは、哲先輩。



紛れもなく、先輩本人の姿だった。




先輩は練習着姿、汗を額に光らせ、私に聞いた。




「夏ちゃん、何してるの?」




予想外の言葉に耳を疑った。




「先輩、今私の名前・・・・」



「新垣夏ちゃんだよね?」



私は嬉しさと興奮と、その他の色々な感情が交ざり合い、泣いてしまった。
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