Anathema Reaper-呪いの収穫者-

「そろそろ話した方がいいと思うの」

しんみりとした空気の中、リュカがおもむろに口を開いた。
廉は声を出さず、リュカの方に顔を向ける。

「まだ何か隠してる事でもあったのかよ」

「隠してないわ。今まで忘れてただけ」

「あのなぁ……」

呆れる廉をよそに、リュカがクククと笑う。
また嫌なことを言われるのかと、廉は身構えた。

「魔女の事。そろそろ知りたいでしょ?」

「……え?」

意外な話の内容に、拍子抜けしてしまった。
相変わらず、リュカの目は細いままだ。

「アナタに呪いをかけた元凶。知りたくないの?」

「え?うん、知りたい」

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