Anathema Reaper-呪いの収穫者-

夜の訪れ


「あ?学校休みだって?」

「そうらしいぞ」

朝学活にギリギリで滑り込んだ廉に向かって、正紀は静かに言った。

「誰が?」

「佐藤と山吹」

「ふーん……」

特に気にするでもなく、廉は席に着いた。
担任の話す声が聞こえる中、廉は声を潜めて正紀に訊く。

「また何で?」

「風邪だって言ってたぞ。まぁ、特に気にすることでも無くね?」

「まあな」

廉は頬杖を付き、窓の外を見た。

今日はどんよりとした曇り空だ。
廉のモチベーションも一気に下がる。

< 97 / 331 >

この作品をシェア

pagetop