素直じゃないあたしを温めて
おばさんはあたしが悩んでいる事が分かったのか優しく微笑み、
あたしの手をギュッと握り、
「今すぐに結論を出せとは言わないから、ちゃんと考えて決めてほしい。私に出来る事があれば何でもするし、絶対協力するからね」
そう優しい声で言われたけれど、
あたしは無言で頷く事しか出来なかった。
おばさんの気持ちが嬉しかった。
きっとこれが、おばさんが悩んだ末に出した一番良い“考え”なのだろう。
親身になってあたし達の事を考えてくれるおばさんを見ていたら分かる。
「じゃあ、私そろそろ帰るね」
立ち上がって帰ろうとするおばさんに頭を下げ、
「有難うございました。早めに結論を出します」
そう言ったあたしにただニッコリと微笑み、出て行った。