素直じゃないあたしを温めて
玄関のドアが閉まった瞬間、
あたしは力が抜けてドアの前に座りこんだ。
由香ちゃん、ごめんなさい。
あたし、明日学校行ける力無いよ……
行ける気が、しない。
もう色んなことで頭がいっぱいいっぱいで、
柳瀬に自分の気持ち伝えるなんて、出来ない。
今はそんな自分の気持ちを優先してる場合じゃ無いんだ……
ガチャ
「……?」
いきなり玄関のドアが開き、あたしはその人物を見上げ、目を大きく開いた。
「美砂……?」