素直じゃないあたしを温めて
「それまで、此処に居たら?」
「は?」
一瞬柳瀬の言ってる事が分からなくて、数秒固まっていたけど、言ってる事がようやくわかり、
「え、ええっ!?何言ってんの?」
かなり動揺しているあたしを見て笑い、
「何言ってるって、一緒に住むか?って言ってんのー」
とあたしをからかうように言った。
「馬鹿じゃないの?あたし達生徒と教師だよ?バレたらどうすんのよ!」
もしバレたら……きっと柳瀬は学校から居なくなっちゃうに決まってる。
「バレねえよ。此処マンションだし、家出る時間と帰る時間一緒じゃなかったら誰も分かんねえだろ」
「そうかもしれないけどっ……」
「まあ住む所決まるまで此処に居れば?俺床に布団敷いて寝るからベッド使っても良いし。あ、それとも一緒に寝るか?」
「ばっばあーか!」
柳瀬はふふっと笑い、あたしの隣に座った。
「アパート探しは俺も手伝うから、な?」
「……ありがと」
柳瀬はニコッと微笑み、あたしの頭を優しく撫でた。
懐かしくて、また涙が出そうになってしまう。