素直じゃないあたしを温めて

「自信……?」


「うん。色んな理由があっても捨てられたのは事実で、俺はそれに傷付いて……憎んでた訳だし。これからどうして良いか……」


「……」



柳瀬の、言う通りだと思う。



いきなり一緒に居るっていうのは、

絶対に戸惑いがあるだろうし……


あたしでもきっと、「分かった、やり直す」
なんて直ぐに言えないと思う。



でも…………



「それに、お前を守れなくなる」


「…………え?」


「茂里と一緒に居られなくなる、守れなくなる」








ああ、やっぱり。


やっぱり、そうだった。







< 357 / 440 >

この作品をシェア

pagetop