幼なじみじゃイヤなんだ。 Before
「がんばろうな、桜」




絶対受かる様に勉強に付き合うから。




桜の横に座る。



ホットカーペットが温かい。

近くで見ると桜の頬はピンクに染まっている。



この部屋の上から下からの熱のせい。



今ここで、「桜」って名前を呼んだら起きるかもしれない。

トントンっと体を叩いたら起きるかもしれない。





でも、もうちょっとだけ桜の寝顔を見ていたい。


このピンクの頬を見ていたい。





“可愛い”

“好きだよ”





思わずその頬に触れてしまいそうになる。

触れたら起きるかな?



< 101 / 115 >

この作品をシェア

pagetop