永遠の愛
暫く冴えない気持のまま佇んでしまった。
色んな感情が頭の中を支配するなか立ち上がり、リビングに向かう。
入った瞬間に目についたのは、さっき翔から返されたお金。
そのまま視線を逸らし、私は仏壇の前にしゃがみ込んだ。
さっき翔が立てたであろうう線香からはユラユラと煙が舞い上がる。
こうやって今でもママにしてくれる事、お墓に足を運んでくれた事さえ有り難い事なのに、“ありがとう”さえも言えなかった。
ママが居なくなって、一人になった毎日がこんなにも寂しくて、そしてこんなにも恋愛が難しいって初めて分った。
辛くても辛くても、今までだったら誰にも頼らずに生きて来たのに、今はそれが無理みたい。
誰かに頼りたくて、誰かに縋りたくて、どうしようもないの。
でも、ママが居なくなった今じゃ、何も頼る事が出来ないの。
先の事が全て分っているのなら、私の出した選択は違ってたのかな?
今はどうしてるんだろう。