永遠の愛

公園でどれくらい遊んだのかも分らなかった。

砂場で遊んで、一緒にブランコで遊んで。

こんなに香恋ちゃんと遊んだのは初めてで、なんだか新鮮さも味わって凄く楽しかった。


「帰ろっか」


冬の外は日が早く沈み、寒さも増す。

香恋ちゃんが着ているジャンバーのチャックを一番上まで閉め、小さなマフラーを首に巻いた。


「みぃちゃん、なんか飲みたい」


軽く手を握った時、不意に呟いた香恋ちゃんを見下げる。


「うん?喉乾いた?」

「うん…」


顔を顰めて目尻を下げる香恋ちゃんに、


「じゃ、買いに行こっか」


そう言った瞬間、香恋ちゃんの笑みが漏れる。


…可愛い。

この笑顔だけで癒されそうになる。


諒ちゃんに全然似てないこの顔。

もう一人の葵が居るみたいで凄く可愛い。


きっと…

きっと将来は美人になってるのに違いない。
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