永遠の愛

「…ゴメン。勝手ばかりでごめん」


思うのはその言葉ばかりで、なんだかママに申し訳なく感じる。


「許して、ママ…」


あたしの選んだ選択を、どうか許して。

例えママが違ってると言っても、もう決めてしまったの。


もしもママが生きてたら多分、きっとこの選択は違ってたのかも知れない。


一緒に、これからもずっと一緒に居るつもりだったの。

でも、神様は意地悪だった。


全てを…

何もかも全てを全部奪ったの。


そしてその方向に動いたのはあたし。

自らこの選択をとってしまったあたしは、きっとママからしたら最悪なんだろうと思う。


何もかも上手くいかなかった。

何もかも描いてた夢とは違った。

何もかも思い通りじゃなかったの。


だから弱い弱いあたしの心が揺れてしまった。


みんなを避けたのはあたしだった。

幸せなんていらないの。

そこまで欲を言って、幸せなんて求めてないの。


あたしが選んだ第2の道。



「お願い、ママ。許して…」


そっと目を開けた瞬間に風で揺れる花が、何を語っているのかは分らないけど、ママが何かを語っているかのようにも見えた。





< 528 / 625 >

この作品のキーワード

この作品をシェア

pagetop