雨上がり
だけど…



「篠山さんは、蓬莱君のことが本当に好きなんだね?」



「何?そうよ、悪い?」



「悪いなんかいってない…
ただ、人をいじめることは、やめてほしい
大切な人、傷つけてしまってるかもしれないんだよ?」



「わかったわよ!
いじめなきゃいいんでしょ!?
どうせ、私なんて大切な人なんていないけど」
 


「何を言っているの?
篠山さんの周りには、沢山の人達がいるでしょ?」



「あんなの、友だちなんて言えない!
ただ、一緒にいるだけ…
みんなは、わたくしのこと友だちなんて思ってない!」




私は、この時何となく気づいた



何かを抱えてる、って…


私と同じ目をしてるから…





その時、私の口から勝手にでた言葉…






< 89 / 133 >

この作品をシェア

pagetop