嘘つきヴァンパイア様

城下の神様



***


涼子はカトレアの生まれ変わり、その事実が明らかになること数日が経過した。



驚いたことに、涼子がカトレアの生まれ変わりだと、屋敷の神様はみんな知っていたらしい。


呉羽に、涼子が混乱しないようにいわないこと。自ら思い出すまで、察するようなことも言ってはいけないと命を受けていた。


そう、レシィが説明してくれたのだ。


あの時、つい、レシィが口走ったが、話をそらしたのはそういう事か、と、彼女は納得した。


忘れていて、知らなかったのは自分だけだと、寂しい気持ちになったが、記憶がないのだから、仕方がないと考えるしかない。



そんな中、あれから少し変わったことがある。


それは、涼が一日の半分は二階の中央ホールにいるようになった。


理由は簡単。前世の旦那であったケイトの絵画を見るため。


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