嘘つきヴァンパイア様
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それから、月は3度オレンジ色、黄色、赤と変化を繰り返した。
その間、無論呉羽は何回も涼子を抱いたのは言うまでもない。
以前のように乱暴ではないもの、毎回起き上がれなくなるほど翻弄されているわけで、身体のあちこちが痛かった。
だが、そんな痛みも呉羽から与えられるものだと思うと、嬉しい。
そんなある日、涼子は一人、庭に足を運び黄色に輝く月を見上げていた。
屋敷内であれば、それなりの自由を今は許してもらえている。
ただ、手足には枷が嵌められており、走ることは出来ない。
それを付けることが、部屋から出る条件だと呉羽に言付けられ、素直に言うことを聞いてる。
「涼子様、本日は大変冷えますので、そろそろお部屋にお戻りください」
月をながめ、一刻ほど経過したころ、背後からユノの声が聞こえ涼子はゆっくりと振り返る。
「あ…は、はい」
ユノと涼子は、ここに来てからさほどの接点はなかった。なにせ、レシィが常にそばにいたのだから。
だが、部屋の外に出る際は、必ずユノが涼子についてくるようになった。
それは、きっと、レシィなら涼子の肩を持つからだろう。ユノなら、呉羽を裏切ることはしないと言うことから彼になったのだ。
もちろん、身の回りのことはレシィの仕事に変わりはない。
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