天神学園高等部の奇怪な面々22
『私はキャンプってそう何回も経験はないけれど…普通あんまり眠れないものじゃない?』

ワンコ君達に問いかける小夜。

「そうだなぁ…木の上で眠るのも、外敵に狙われないようにする為の昔の癖なだけで…あんまり寝心地のいいもんじゃねぇんだけどなぁ」

それでもワンコ君も、決して寝不足という風ではない。

寧ろ睡眠を十分にとって、スッキリした顔をしている。

それはお花っ子も同様。

ただ。

「何だか眠っている間、いい匂いがしたような…」

花の妖精とさえ呼ばれるお花っ子は、昨夜から微かに漂う『香り』を嗅ぎ取っていたようだ。

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