天神学園高等部の奇怪な面々22
「あら」

クスクス笑う八重。

「流石お花っ子ちゃん、お花の香りには敏感ね」

『八重先輩、香水でも?』

小夜が首を傾げる。

「ううん小夜ちゃん、これは香水じゃないの」

八重は目を細めた。

「花王直伝の『安眠の香』…テントや寝袋って、慣れない人はなかなか寝付けないでしょう?睡眠はしっかりとらないと、疲れがとれないから」

八重は気を利かせて、全てのテントを包み込むようにその『安眠の香』を放ち、生徒達や教師をぐっすりと眠らせたのだ。

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