天神学園高等部の奇怪な面々22
「さ」

しゃなり、しゃなりと。

雅やかな所作で歩く八重。

「そろそろ皆も起こしましょうか。もっと眠らせてあげたい所だけど、朝ご飯の準備もしなくちゃね」

おっとりとして優しげで、それでいて後輩達を見守るしっかり者の一面を持つ八重。

まさしく生徒達を桜の園で見守っている八重桜のよう。

彼女がそばにいるだけで、小夜達は不思議な安心感を感じるのだった。

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