政略結婚 ~全ては彼の策略~


今度は長いキスだった。
ちゅと音をたてて唇が離れる。


「……神崎さ…ん」

「次に2人で会う時には"(サトル)"と名前で呼んでくれ。俺も"優香(ユウカ)と呼ぶから。」

「……はい。」


惚けていると、悟は更に追加した。


「敬語もなし。もうすぐ結婚するんだから、お互いもっと気楽な関係を築きたい。」

優香は悟に言われた要求に応えられるか心配な気持ちになりながらも頷いた。

優香にとって悟はただでさえ年齢が離れており、尊敬するばかりの憧れの存在なのだ。
気楽な関係になれるまでの道のりは遠く感じる。


「…優香、明日は何か予定がある?」

「いえ、特にはないですけど。」

「ククッ、言ったそばから敬語だな。まぁ、その内慣れるだろう。」

「……頑張ります。」

「じゃあ明日もまたデートしよう。待ち合わせはお昼頃がいいかな?」


デートという言葉に優香はドキッする。
彼もデートと思ってくれていたのだと分かり嬉しい。


明日の12時にこの場所まで悟が迎えに来てくれることになった。

明日も悟に会える。




優香は喜びを抑えながら「また明日。」と告げた。






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