りぼん結び。


「真っ赤に、なっちゃって。」


くすりと笑う類先輩が、なぜかなぜか・・




――――――すごく、かっこよく見えた。




先輩の大きな手は、私の頭ゆっくり撫でてくれた。



「・・あの・・。」


「ん?」


「先輩・・の、」




好きな人ってどんな人ですか?



そう聞こうと思った時、



「何してんの?」



低くて、不機嫌な声が――教室に響いた。



「・・っ直哉。」



どうして・・いるの?


私は、急いで類先輩から離れた。



「若菜の、彼氏?」


「え・・っと・・、まぁ・・」



私は戸惑った。


だって、私に彼女の資格なんてないから。


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