りぼん結び。



それは、私がやっと決意したことで。


直哉と私が・・別れてしまえば―――もう、苦しむことだってない。



私は、ゆっくり直哉を起こさないようにベットから降りた。


服を整えて、荷物をもって、手紙を一通。


机の上に置いた。




「・・直哉、大好きだよ。・・ばいばい・・。」




そして、私は涙が溢れてしまう前に・・彼の家を出た。


あの手紙は、昨日徹夜で書いたものだ。




書いてあるのはたった、二言。



「     直哉へ


  もう、別れよう。
  ずっと、ずっと大好きでした。
    

      若菜より       」




たった、たった二言だけど。


それは悩んで悩んで・・でた結果だった。


もっと言いたいことはあるけど、それ以上かいてしまうのは怖かった。



もう、終わりだけど。



――――――――・・きっと、きっと私はこれからも直哉を・・想い続ける。



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